日記
昨日、インソールがボロボロになった靴をミスターミニットに持っていったら、それ以前に右足のつまさきの底がすりきれて大きくひび割れていたことが判明。言われるまで気づかなかった。道理で右だけ雨でぐしょぐしょになるわけだ。まだ半年しか履いてないのに。
発言小町によれば、4000円程度の靴を毎日履いていれば半年でダメになるのが普通らしい。とすれば、私は靴が数年保つのが当たり前だといつから思っていたのだろう。大学時代履いていたコンバースの感覚か、それとも親の感覚か。オトナ女子の諸先輩方は2〜5万円くらいの靴を何足か使いまわして数年保たせているらしい。中敷と靴底の間で人知れずボロボロになっていたインソールは、紙パルプを固めただけのものだった。
続きを読む書いた記事まとめ 6月〜11月
だめだ、月報は続かねえだ。
とりあえず書いた記事だけこちらにまとめてます。といってもほぼアンテナですが。
アンテナに合流してから書く量が格段に増えてました。最初は書きたいこと見つけられるかどうか不安でしたが全くの杞憂に終わり、それどころか書きたいことが後から後から出てきて手が追いついていません。不思議です。そして過去類を見ない規模の本業繁忙期まで重なってきました。特に10月はきつかったけど楽しかった。物事が起こる時って、得てして順繰りには来てくれずだいたい畳み掛けてきよる。気後れせずまるっと引き受ける勇気が湧いてきてるのはいいとして、不義理につながらんよう踏ん張っていきます。
文筆そのものに関しては我ながら手応えもあるものの(褒めてくれる人の母数が増えたしな)、まだまだはちゃめちゃに至らぬところばかりです。手応えと至らぬ点の両方を携えていられる今の状態にとても充実を感じます。
続きを読む岩手旅行⑤ アルティメット・ハイパーフォーク
もう4ヶ月近く前の旅行記ですがまだ続きます。
ふたたび市街地に戻り、このあたりで有名なラーメン屋に入る。平日なのでリーマンや作業着のおっちゃんでにぎわっていて、おばちゃんがほぼタメ口で注文をとってくれる。ラーメン3つとチャーシュー麺1つ。運良く客の波の間に入れたようで、注文したあと店外を見ると行列が出来ていた。スープはシンプルな鶏ガラ醤油で、麺は中太の縮れ麺。具は、鶏肉のチャーシューとメンマと白ねぎ。醤油とねぎの風味が強い。実はそこまで好みではないのだけど、あまりにも久しぶりに食べたからか、前よりもおいしく感じられた。舌がおおらかになったのか、懐かしさとの相乗効果か、我ながらチョロい味覚だなと思う。店内の壁には、あまちゃんのポスターや出演者・スタッフ陣のサインがずらりと貼ってあった。
続きを読む月報 2017/12
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
書いたもの
ベストディスク、安井さんとクロスレビュー。tofubeats『FANTASY CLUB』をアニメ『輪るピングドラム』の話と絡めて。相当丁寧に分解できる力量がないと抽象的な話は難しい。題材選びでも技術面でも課題が多く残った。勉強になった。
行ったライブ
- 6 スカート/トリプルファイヤー @梅田シャングリラ
- 15 Easycome/Keens/Crankbait./ムノーノ=モーゼス @神戸SLOPE
- 16 ギリシャラブ/吉田ヨウヘイgroup @京都ネガポジ
- 24① 吉田省念(トリオ編成) @レコードフェア京都(高島屋京都店)
- 24② Oliver/guruGURU/KONCOS/世田谷ピンポンズ/ベランダ/ゆ〜すほすてる/LADY FLASH @バレーボウイズレコ発サーキット(京都VOXhallなど)
残業がややあったのと年末帰省するのとで少なめ。15日のEasycomeと16日の吉田ヨウヘイgroupが素晴らしく、この週は幸せだった。
よく聴いたやつ
- Grizzly Bear『Painted Ruins』
- Easycome『お天気でした』
- サニーデイ・サービス『Popcorn Ballads』
- Whitney『Light Upon the Lake』
よく読んだやつ
BEASTARS、案の定ハマった。考えれば考えるほどディストピアに思えてくる世界設定に、中二以来のダークファンタジー心をくすぐられる。そしてレゴシがかわいい。長い記事を後でここに書こうと思うけど、ズートピアを見返すのが先だ。
街場の文体論は先月借りたやつでまだ読み途中。30%くらい。講義形式で読みやすいので年末年始のうちにガッと進めたい。冒頭の課題「私の周りで一番粗忽な人」はよく考えたけど自分以外思いつかなかった。ネガキャンとかじゃなく、まじで。
雑感
月頭にSpotifyに入った。アルバム1枚終わったあとに自動でプレイリストが再生されるのがいい。いいけど、邦楽のアルバムの後には邦楽しか流れない、更に同じアルバムの別の曲が流れることもある。収集したデータを元にそうなってるのだと考えると複雑だ。チャートやプレイリストがまだあまり見れていないのでこれから使いこなしたい。
25歳になった。四捨五入すればアラサーの域、ついに来るこの時を実は春くらいからずっと覚悟していた。心の準備だけはバッチリで、誕生日前日にネットカフェの受付でうっかり「25」と書きそうになったくらいだ。同年代が結婚したり転職したり仕事が軌道に乗ったりしていて、自分もいろいろと今後を考えてしまう。自分がどういう人間になるのか、自分で選んで決めなければならない。
スピッツの出るレディクレに行かなかった29日、シネ・ヌーヴォに3回目のハッピー・アワーを見に行ってイベント納めとした。その足でなんばからバスに乗って帰省した。同じ映画を間隔をあけて3回見るということは今後もなかなかないだろうな。映画は音楽や漫画ほどリテラシーに自信がないのだけど、俳優さんの表情、間の取り方、カメラの動きなどなど、2回目よりもしっかり見て感じ入ることが出来た。とても充実した時間を過ごせた。
新年の抱負
- たくさん書く
- 読書ペース加速
- 年度明けて閑散期に入ったら英語の勉強をはじめる
- 大学時代のコミュ力を取り戻す…
ベスト・アルバム2017
今年作編
- tofubeats『FAMTASY CLUB』
- シャムキャッツ『Friends Again』
- ベランダ『Any Luck To You』
- Easycome『お天気でした』
- Rex Orange County『Apricot Princess』
- Grizzly Bear『Painted Ruins』
- 台風クラブ『初期の台風クラブ』
- PUNPEE『MODERN TIMES』
- カーネーション『Suburban Baroque』
- サニーデイ・サービス『Popcorn Ballads』
番外
tofubeats『FAMTASY CLUB』についての論考はネット上にものすごくたくさん書かれている。どういう層にこのアルバムが特に響いたのかがはっきり現れている。私もその一人です。対して各音楽メディアのベストにあまり挙げられていないのはまず、人文・思想界隈でのリリックの評価が割合を占めているからかなと思うのが一つ。そして、ヒップホップと歌謡曲の境目にある音楽の扱いがいよいよ難しくなってきているのが一つ。tofubeatsほど際どい立ち位置のアーティストが今後どれほど出てくるかわからんけど、少なくとも減るよりは増える可能性の方が高そうだ。だから、ミューマガで歌謡曲からもヒップホップからもあぶれているのに言及はされている、という完全宙ぶらりんな扱いには、かえって今後を感じてワクワクした。爺さんになったPUNPEEが言うように、ラッパーが朝の顔になる時代が来れば、そいつの出すアルバムはどっちに入るんだろう。
あまり他所で挙げられているのは見かけないけど、特にリリックについてはシャムキャッツ『Friends Again』も頑として譲れない。正直「Coyote」にまつわるタナソウさんのツイート以上のことは言えないのだけど、社会の分断の手詰まり感を、失意や諦念を避けながら、ここまで写実的に描いたアルバムは他にないと思う。「Coyote」以外で言えば、「Funny Face」の“もう一回 ふざけたら ただじゃ おかないよ”、“どうしたいってちゃんと聞いてみても/あまえて くるなら”という一瞬ヒヤリとする歌詞。猫の話にカモフラージュされてこのラインが入ることで、「些細な日常の愛おしさと、それだけ考えて過ごしたんじゃ済まされない状況」がきれいに両立した本当に絶妙なアルバムだと思う。「日常、素晴らしいよね」で済ませないことにはメンバーもかなり気を使っていたようで、社会へのまなざしを忘れていないことが1曲目2曲目の時点で示されているからこそ、3曲目の名曲「Four O’clock Flower」になおさら感動させられる。この3曲目がゆうちょのCMに起用されたのも納得で、とても合っていると思う。近い立ち位置でやや諦念を含んだものとして橋本絵莉子波多野裕文を挙げた。特に「飛翔」「トークトーク」「アメリカンヴィンテージ」あたり。
“社会へのまなざし”という言葉は『FANTASY CLUB』のレビューを書いたときにも意識していた(書いたかも)。今年の俺的一言はこれになるのか。それで言ったら、スピッツ「歌ウサギ」も草野マサムネの社会へのまなざしが反映された、彼らとしてはかなり異質な曲だった。2番サビ“敬意とか勇気とか生きる意味とか 叫べるほど偉くもなく”の二行は、おそらく、強いオピニオンを持たない歌が評価されにくい状況に対する草野マサムネの意思表明だ。とりわけブラックミュージックには大事な要素である“敬意”を入れる思い切りがすごい。論考の方にもそう書けばよかったのだけど、ちょっと思い至るのが遅かった。
過去作編
- Whitney『Light Upon the Lake』(2016)
- Temples『Sun Structures』(2015)
- 中村佳穂『リピー塔がたつ』(2015)
- PSG『David』(2009)
- Judee Sill『Live In London - the BBC Recordings 1972 - 1973』(2007)
- ニューエスト・モデル『ユニバーサル・インベーダー』(1992)
- スピッツ『惑星のかけら』(1992)
- NRBQ『Tiddly Winks』(1980)
- Todd Rundgren『Runt: The Ballad of Todd Rundgren』(1971)
出遅れて後追いで聴いているものと、今聞くとなんとなくいいなと思えるもの。スピッツは、シングル中心の30周年ツアーのセトリに『惑星のかけら』から3曲も入れた。スピッツのメンバーのモードはその時々の新曲よりも、ライブのセットリストやカバー曲のアレンジに現れることが多いと思う(セトリの叩き台決めてるのは坂口さんらしいけど)。ギターのディストーションへの凝りようや「波のり」の比較的思い切ったリアレンジを聴くにつけ、やっぱりポスト・パンク/グランジ回帰なのかなと思う。そっからイギリスのグランジ・リバイバルへの意識を感じたりなんかして。
トッド・ラングレンとかNRBQとか、NAVERまとめとかで特定のアーティストの代表曲が並べられたページを見ると、自分がいいと思うものが挙がっていないことがままある。そしてスカート澤部さんがそれをラジオでかけたりする。今後を占う意味でもこういうアンテナは大事に研いでいきたいと思う。
あいさつ
今年関わってくださったライター講座の面々やミュージシャン、各メディアの方々、お世話になりました。そして一つでも記事を読んでくれた方、ありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。
来年はもっと本を読みたい。映画も見たい。インプットの量を増やしたいのに今の生活サイクルだと睡眠時間を削るしかなく、ちょっと悩んでいます。時間の使い方が効率的でないのは明らかなんですが、それは人生半分ぐらいずっと思いながらも出来ていない事なわけで。なので現状図らずも、ただ“決意を新たにする”だけになってしまう時がよくあります。それは一番無意味なので、どうにかして具体的かつ強制的に自分を駆り立てられるような作戦立てをしなければならないんですが。極論しか思いつかない。
夏に気合を入れてスピッツをやったあたりからコンスタントに書く準備が出来て、それから一応、およそ月1本のペースで続いています。あれこれ考えすぎていつも行動が遅くなる性分なので、来年はネガティブなことをあまり考えず、場数を増やしていくことを第一にやっていきたいです。