きゆさだのブログ

ワイルドサイド抜け作

最近よく聴いているもの

アンテナnoteでたまにやっている企画の個人版。

ランタンパレード『ブルードリーム(Live)』

ランタンパレードが突然リリースしたよりぬきライブアルバム。リリースされた1月から回数で言えば一番聴いてると思う。アンテナの事務所から歩いて帰る道中、葬式のため伊丹空港に向かうモノレールから住宅地を眺めている時など。そう広い会場ではないらしいがヌケのあるサウンドスケープで、寒すぎない冬の夜によく似合う。特に「時のかおり」のアウトロのギター2本のプレイに胸をかき乱される。エモの頂点に登り切る手前であっけなく消えてしまう感じがたまらない。

Browning Bryant『Browning Bryant』

ブロウニング・ブライアント。1974年作。Spotifyのレコメンドで知った気がするけど、どこぞのライブ会場でのShazamかもしれない。当時16歳にしてこれが3枚目&最終作だというから謎めいている。曲としては1曲目の強度がバツグンだけど、4曲目のホーンアレンジがなんかお気に。Andy Shaufの木管グリッサンドの感じが好きな人はピンとくるのではないか。ザ・バンド中期のホーンアレンジをしているアラン・トゥーサンのプロデュース作らしいので、その部分も彼が書いてるんでしょう。

阿佐ヶ谷ロマンティクス『独り言』

阿佐ヶ谷ロマンティクスのひさびさの新曲。先行公開された表題曲のヴォーカリゼーションのアンニュイ昭和歌謡っぷりがすばらしい。でも2曲目の温度感もめちゃくちゃいいしライブでアガりそう。というかしばらくライブ見ていないので行かなければ…

YeYe『暮らし』

アルバムが待ちきれない。THE CHEF COOKS MEの参加曲でも息を呑むほど研ぎ澄まされた詩を書いていたYeYe氏。出産後に初めて出す曲名を「暮らし」とするのは勇気がいったのではないかと邪推するけど、だからこそ埋もれることも跳ね除けることも選ばないしたたかさがにじみ出ている。ヴォーカリゼーションもため息が出るくらい最高です……。

うたたね『ぼくらのおんがく』

部屋鳴り感のあるラフな音にスケール感のある曲たち。若い人たちなのだろうかと思ったら、もう活動7年目なんだそう。音の理由はあだち麗三郎プロデュース&星と虹レコーディングスタジオで、おそらくのろしレコードと同じく一発取りに近い感じで録ったんでしょう。直近の東京インディー、もといJAPANESE NEWEST FOLK(©峯大貴)まわりでのあだち麗三郎氏の立役者っぷりにここでも頭が下がる。つうかただただ曲がいいんですけど、レコ発のときにお聞きしたところ、メンバーみなポストロックだとかメタルだとか(メタルはさすがに記憶違いかもしれない)、歌ものではないジャンルが出自だそう。カクバリズム角張氏が最初はゴリゴリのパンクキッズであったことを思い出した。しかし、愛聴しているバンドのライブを初めて見る時のときめきってMajiでKoi、もはや下手な恋より恋してるよなと毎度思う。

 

新コロ騒動でしんどいのについつい見てしまうツイッター。私が生まれて初めて買った音楽雑誌はちょうど10年くらい前のロッキング・オン・ジャパン志村正彦追悼特集なんですけど、そこで志村に宛てて岸田繁が寄せていたコメント「すごく大きなものがゆっくりゆっくりとひっくり返っていくような感覚がずっと続いている」が妙に生々しくて(超うろ覚えだけど)こういうときによく思い出す。今思えば若干予言的だったし、年々真に迫って感じられるようになっている。